おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

2018-02-17から1日間の記事一覧

あの頃の僕は意識でしかなかった。

〇四七 僕は怖れたのだろうか。 独りで生きていくということを、 誰かに置き去りにされる可能性を。 君という検体と出会うまで、 僕はギムナジウムに入学することすらかなわず、 研究施設で全身を管に繋がれ、かろうじて生かされていた。 あの頃の僕は意識で…