〇五六 雌雄の区別もおぼつかない、うすら青い幼体のからだは 羽化直後の蝉のそれに似て、半透明の色白さで、脆くやわい。 みなうつむき気味に、時間の止まった海に留め置かれている。 魂の宿った片鱗は見当たらない。 半永久的に保存するには、生身の命はあ…
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