捕食されるのを待ち構えるしかない小動物の気持ち
〇一五
「卒業したらどうすんの」
「君は」
「聞いてんのこっち、教えてよ」
「施設」
「なにそれ、専門職? 資格でもとるの」
「違う」
「機嫌悪い」
「僕にばっか聞くなよ」
「進学しないの」
「人それぞれだろ」
「んーまあ、そうなんだけどさ」
僕の謂わんとするところを、きっと君はもう理解している。
だからそんな、
煮え切らなさを誇示するような不遜な態度なのだ。
捕食されるのを待ち構えるしかない小動物の気持ちってこんなか。
見据えられる視線の白々しさに、平静を保つので精一杯だった。
卒業したらどうすんの。君は。聞いてんのこっち教えてよ。施設。なにそれ研究職とか。違う。機嫌悪いの。僕にばっか聞くなよ。進学しないのか。それぞれだろ。んーまあそうなんだけどね。捕食されるのを待ち構えるしかない小動物の状況ってこんな感じか、白々しい視線に僕は平静を保つので精一杯だった
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月4日