おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

うだるような夏の暑い日の記憶が、怒濤の文字の海からうねりをあげ押し寄せてくる。

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〇五八

うだるような夏の暑い日の記憶が、

怒濤の文字の海からうねりをあげ押し寄せてくる。

ともすると一気に飲み込まれてしまいそうな既視感。

意識を失えば、僕のからだはすでにこちらへ

歩み寄りつつある男の腕に抱きとめられて、

それからそのさきは極限までの輝かしい白。

僕は僕のなかへ還っていく。 

 

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