おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

不揃いな苺にたくさんの砂糖をまぶして ぐちゃぐちゃになるまで煮込むと美味しいジャムが出来る

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あんたの後悔が、わたしはうれしい

厚かましさこそ、愛情を測るものさしだ

わたしはただ、欲望を受けとめる

容器になりはて

ぐちゃぐちゃになりたいとぼんやり願う

そうだな、たとえば不揃いで

消費期限も近づいた見切りの苺パック

これでもかってくらい上白糖をまぶされて

ぐつぐつと ぐつぐつと煮込まれたい

そうしたらわたし、

とっても美味しくなるに違いない

わたしは微塵もあんたのものなんかじゃない

感情はなくしてしまった

さようなら

わたしはうれしい

あんたの後悔が、後ろめたさなんてそっちのけで

わたしのなかへとなだれ込んでくるから

その浅はかさが、おかしくて

思わず嗤ってしまう

気持ちいいかって

あゝ そう言ってほしいの

でもちょっと、それは面倒くさいな

ねえ、だったらもっと、もっと美味しくしてよ

もっとずっとぐちゃぐちゃにしてくれたら

 

あゝ もうまったく

うんざりだね

 

 

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フレンチキャンディー Violette(すみれ)

すみれの花の砂糖漬けは、

コーヒーや紅茶に ぽちゃんと落として、いい香りいい香り。