腹の底から胸くそ悪い奴だと思った
〇一〇
「僕は呪われているんだ」
「へえ」
「僕は呪われているんだよ」
「聞いた」
「君、頭がいいんだろ察しろよ」
「その呪いは周囲を巻き込む類のもの」
「ああそうだよ、もういいだろ」
「具体的にどんな不都合が生じるのか知りたい」
霜降る季節の終わりだった。
君の第一印象はとにかく最悪で、腹の底から
胸くそ悪い奴だと思った。
Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
僕は呪われているんだ。へえ。僕は呪われているんだよ。聞いたよ。君、頭がいいんだろ察しろよ。その呪いは周囲を巻き込む類のもの。ああそうだよ、もういいだろ。具体的にどんな不都合が生じるのか知りたい。霜降る季節の終わりだった。君の第一印象はとにかく最悪で腹の底から胸くそ悪い奴だと思った
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月1日