おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

腹の底から胸くそ悪い奴だと思った

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〇一〇

「僕は呪われているんだ」

「へえ」

「僕は呪われているんだよ」

「聞いた」

「君、頭がいいんだろ察しろよ」

「その呪いは周囲を巻き込む類のもの」

「ああそうだよ、もういいだろ」

「具体的にどんな不都合が生じるのか知りたい」

霜降る季節の終わりだった。

君の第一印象はとにかく最悪で、腹の底から

胸くそ悪い奴だと思った。

 

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