おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

愛しているということばの持つ哀しみにも気づかずにいられた

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〇一九

夢の中の僕は君のことがずっと好きで、これまでもこれからも

ずっと君と生きていくことができるのだった。

目覚めるとき、今朝こそは痺れる冷たさだけを残したシーツに

触れるのではないかという不安を抱えながら、

毎晩僕らは眠りにつく。

隣で眠ることを許された特権と引き換えに突きつけられた恐怖。

そんないつかを僕も君もそこでは何も知らず、穏やかに眠り、

愛しているということばの持つ哀しみにも気づかずにいられた。

 

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お題「起きて最初にすること」

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