おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

真夏の夜など君はもう図書室で寝落ちてしまって

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〇二一

真夏の夜など君はもう図書室で寝落ちてしまって、

僕は僕で君がいなけりゃ万が一発作でも起こしたら

敵わないから、すぐそばに寄り添い眠った。

図書室なんて、もはやその必要性すら見失われかけていた

けれど、人類種の軌跡、連なってきた過去の貴重な

遺物たちが納められていることには変わりなく、

だからこそ学院はこの場所を保存し続けてきた。

そして、こんな勝手が許されていた僕らもまた、

社会にとって稀有な検体であったといまならわかるのだ。

 

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