僕は、君を見つけた。
〇二三
「ヒヤシンスの花言葉を知ってるかい」
「知るわけないよ」
「そっか」
ふふんと鼻を鳴らし、やっぱり君は僕のことなどそっちのけで、
瓶の中を乱反射する水と光の移ろいを見つめている。
意味を教えてくれるつもりはないらしい。
しかし、この至極簡易的な管理下で育まれる植物の成長は、
僕の中に巣食う卑屈さを物言わずほどいていった。
はたして君の策略か、教授の入れ知恵か。
どちらでもいい、僕は、君を見つけた。
今週のお題「私のアイドル」
ヒヤシンスの花言葉知ってるかい。知るわけないよ。そっか。ふんと鼻を鳴らし君は瓶の水を見つめている。教えてくれるつもりはないらしい。僕らの仲をいや僕の中に巣食う卑屈さをこの簡易的管理のもと育まれる植物の成長は物言わず解いていった。君の策略か教授の提案かどちらでもいい僕は君を見つけた
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月16日