おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

一生俺なしでは生きてなどいかれなくしてやりたい

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〇二八

「本当はお前を離したくない、死ぬまでそばに置いて、

 一生俺なしでは生きてなどいかれなくしてやりたい」

あの夜、確かに君はそう言ったのだ。

君と生物学教授は、僕のあずかり知らぬところで

僕のような超劣等希少種が生きてゆくための術を研究し、

その成果を僕に、少しずつ少しずつ注ぎ込んでいった。

「他人の生気を奪わなければ生きてもゆけないなんて、

 そんな理不尽があるか」

 

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お題「思い出の一枚」

殺そうという意思がなくても人は死ぬし、

死ねば行き返らない。

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📚『ひばりの朝』ヤマシタトモコ