一生俺なしでは生きてなどいかれなくしてやりたい
〇二八
「本当はお前を離したくない、死ぬまでそばに置いて、
一生俺なしでは生きてなどいかれなくしてやりたい」
あの夜、確かに君はそう言ったのだ。
君と生物学教授は、僕のあずかり知らぬところで
僕のような超劣等希少種が生きてゆくための術を研究し、
その成果を僕に、少しずつ少しずつ注ぎ込んでいった。
「他人の生気を奪わなければ生きてもゆけないなんて、
そんな理不尽があるか」
殺そうという意思がなくても人は死ぬし、
死ねば行き返らない。
きっと僕は君が勝手に決めてしまった帰省という意味のない嘘のが口実を必死にこらえていた。君は僕に言ったのに。お前を離したくないそばにおいてもう本当にこの身体なじゃいられなくしてやりたい。君とあの生物学教授は僕の知らないところで勝手に僕が身ひとつで生きる術を研究しそれを僕に試していた
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月18日