離れてはならないという縛りが、僕らから僕たちの心を奪った。
〇三九
僕らは似た者同士で、互いのことを分かり過ぎていて、
そのせいで互いに互いのが痛々しくて、
相手の振る舞いに、伏せたまつ毛に、
そらされた視線に、きびすを返された背中に、
いちいち自分自身を俯瞰して見てしまって、
それはとてもつらく仕方のないことなのに、
寄り添わなくては生きてゆくことすらかなわず、
離れてはならないという縛りが、僕らから僕たちの心を奪った。
かたれは、どうした? *1
僕たちは似た者同士で、だからきっとお互いのことを分かり過ぎていて、だからそのせいでお互いのことが大嫌いで、相手の振る舞いに伏せたまつ毛にそらされた視線にいちいち互いの感情を読みあってしまった。それは自分自身を俯瞰して見ているようでとてもつらくてそれなのに僕たちは離れられなかった。
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月29日
*1: