おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

光と影、白と黒、モノクロの世界、それが僕の最初の記憶だった。

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〇五五

そこに横たわる僕自身、繋がる無数の管と電極、

光と影、白と黒、モノクロの世界、

それが僕の最初の記憶だった。

ガラス窓の向こうを、頭まですっぽり白で

覆い隠した人々が日に何度か通り過ぎるのを、

彼らが自分とおなじものであると認識したのは、

僕があの部屋を出てからのことだった。

 

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今週のお題「#平成最後の夏」

ポラリス

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