おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

光と影、白と黒、モノクロの世界、それが僕の最初の記憶だった。

〇五五 そこに横たわる僕自身、繋がる無数の管と電極、 光と影、白と黒、モノクロの世界、 それが僕の最初の記憶だった。 ガラス窓の向こうを、頭まですっぽり白で 覆い隠した人々が日に何度か通り過ぎるのを、 彼らが自分とおなじものであると認識したのは…

叶わないなら跡形なく消えてくれ

まるで根拠のない淡い期待がある それを信じたくないじぶんと 期待に期待しているじぶんがいる わたしの根拠のない勘は兎角 不確かだけれども存外よくあたる しかし期待するなと謳うのも 確かにわたしのなかのわたし自身 叶わないなら跡形なく消えてくれ 【k…

怯えているのはポーズだろう

雑多な感情は僕のなかで 腐敗と発酵をくりかえす 目に見える感情は 触れればあたたかく ときに指先を濡らす 怯えているのはポーズだろう 君という自意識はそこにはない 【kindle ことことこっとん】 お題「夏休みの思い出」 斜陽・人間失格・桜桃・走れメロ…