やさしい嘘だよ
〇一三
ギムナジウムで出会い、六年間の寮生活を、
僕は君に依存して過ごした。
生きた、と言いきるべきなのかもしれない。
君には選択という拒否権が与えられていたけれど、
それは社会的体裁に過ぎなかった。
僕らの社会は劣等希少種に寛容だった。
「やさしい嘘だよ」
体温を分け与えるとき、君は必ず僕の背に腕をまわした。
ギムナジウムで出会い僕は6年間の寮生活を君に依存して過ごした。生きた、と言いきるべきなのかもしれない。君には選択という拒否権が与えられていたけれどそれは社会的体裁に過ぎなかった。僕らの社会は劣等希少種に寛容だった。やさしい嘘だよ。体温を分け与えるとき君は必ず僕の背に腕をまわした。
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年1月3日