おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

甘露をいただいているように僕には見えた

f:id:Sakananokimochi:20180201124951p:plain

 

〇三六

「いったい誰の涙を舐めたのさ」

思い返せばあれが、僕らのいちばんの大喧嘩だった。

「ねえ、どうして苦いなんて知ってるんだよ。

僕は泣いている子の頬を伝うあれを愛しそうに

舌先ですくってあげている上級生を見たことがあるよ。

あれは全然苦くなんてなさそうだった」

むしろ、甘露をいただいているように僕には見えた。

 

【kindle ことことこっとん】

 

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ  

 

お題「思い出の一枚」

子どもの頃、ハッカ味はどうしてもハズレだったのに、

どうしてこうして大人になったら好きになってしまうもの。

サクマ製菓 S15缶ドロップス 80g

サクマ製菓 S15缶ドロップス 80g