おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

そうだな、君は僕にやさしすぎた。

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〇三七

きっと君は、この両の手のひらじゃ足りないくらい

たくさんの隠しごとを僕にしていたんだろう。

もうそれを君と話すこともできない。

君は君自身を、君ひとりで抱えていくって

勝手に決めてしまったから。

怒ってないよ、怒ってるけどさ責めてるわけじゃない。

そうだな、君は僕にやさしすぎた。

自分勝手すぎるところも、まるでかなわなかった。

 

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お題「手帳」

だって、僕たちは子どもだったのだもの、残酷で当然じゃないか。

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