あの頃の僕は意識でしかなかった。
〇四七
僕は怖れたのだろうか。
独りで生きていくということを、
誰かに置き去りにされる可能性を。
君という検体と出会うまで、
僕はギムナジウムに入学することすらかなわず、
研究施設で全身を管に繋がれ、かろうじて生かされていた。
あの頃の僕は意識でしかなかった。
からだなんてものは知りようもなかった。
触れられてはじめて、僕は肉体を知ったのだ。
他者とは、僕にとってすなわち体温だった。
これ、めっちゃお気に入りなの。
年下女子がお手紙とともにプレゼントしてくれた。
僕は怖れたのだろうか。独りで生きていくことを、取り残されるということを。君という検体と出会うまで僕はギムナジウムへの入学すらかなわず、研究施設で管に繋がれ、かろうじて生かされていた。あの頃の僕は意識体でしかなかった。からだなんてものを僕は知らなかった。ひとの体温なんて知らなった。
— ✿すいすい✿ (@kujiranoutauuta) 2018年2月16日