おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

名も知らぬ草花のようななにかが、

どこから飛ばされてきたのか、

道ばたにちょんと咲いて土へ還ってゆく

名も知らぬ草花のようななにかが、

君の腕から生えてくる。

見たこともないそれは、普段、君の左胸から

芽生えて僕の左手首へと巻きつき同化する、

蔓性植物にも似た血管のそれとはまるで異なる。

 

 

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