おさなごころの君に、

茜色の狂気に、ものがたりを綴じて

まるで繭でもつくるように、君が僕らを苔生してゆく。

僕は自分のブランケットで君を包みこんでいた。

その内側、つながる手と手、芽生えたものは

じょじょに群生となって、

這うように互いの素肌を覆っていく。

いつもなら外へ外へと向かっていく蔓性のそれとは違い、

まるで繭でもつくるように、君が僕らを苔生してゆく。

 

 

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